トップ アイコン和漢堂トップ 健康相談コーナー 健康インフォメーションへ


糖尿病に有効とされる
7種類の生薬のご紹介

以上;医学博士・新井基夫監修より
キクイモ
北アメリカ原産のキク科の植物で夏から秋にかけてヒマワリのような黄色の花を咲かせます。この根茎の部分が近年、糖尿病をはじめさまざまな生活習慣病に効果がある高機能食品として見直され、多くの健康雑誌が特集記事でとりあげるなど脚光を浴びています。主成分のイヌリンはデンプンをほとんど含まずカロリーのきわめて低い多糖類で、血糖値の上昇を抑えます。
北虫草(冬草夏虫をはるかに超えたキノコ菌糸体)
北虫草は手に入りにくい冬草夏虫の代替品の役割が期待されたのですが、成分を分析してみると冬草夏虫ををはるかに超えたすぐれた健康食品であることがわかりました。大量のSOD様物質、フラボノイド、カルシウム、リン、亜鉛、マンガン、セレン、ビタミンが含まれ血糖値降下作用があります。糖尿病の予防・改善にすぐれ、糖尿病で併発した合併症の症状を緩和する効果もあります。
桑の葉
神奈川県の衛生研究所などが行なった実験によると、人間と同様に糖尿病を発症させたラットに桑の葉を混ぜたエサを与え続けたところ、血糖値の上昇はほとんどなく、糖尿病状態も認められなかった。桑の葉の成分には、デンプン質を腸内で分解して、ブドウ糖に変える酵素の働きを抑える力が強くあります。そこでブドウ糖の吸収を遅らせるので、食後の急激な血糖値の上昇をストップするのです。
ニガウリ
ニガウリの糖尿病への利用は古く、16世紀末の中国の「本草綱目」に糖尿病によるのどの渇き抑えるのに卓効があると記されています。ニガウリの成分のチャラチンとモモルディシンや植物インスリンが血糖値を下げる作用をするのがわかってきました。
黒蟻(くろあり)
中国で薬として用いられるアリには5種類あるといわれ、中でも黒トゲアリが最も大型で品質がすぐれているとされます。黒トゲアリには26種のアミノ酸と10種類のミネラルが含まれ、不足するとリウマチやインスリンの分泌障害、味覚障害の一因になる亜鉛が豊富に含まれています。筋骨を強化し、腎脾機能を補う作用があり、糖尿病をはじめリウマチ、高血圧、B型肝炎などに効果があるとされます。
亜鉛酵母
糖尿病治療の重要な決め手となる亜鉛はミネラルの一種です。体内のタンパク質などの代謝にかかわっている約300種類以上の酵素が活性化するうえで欠かせない物質です。亜鉛が不足すると体細胞の正常な成長と発育がたちまち妨げられ、多くの疾患が生じてきます。亜鉛は膵臓でのインスリン産生に関与し、不足は糖尿病の原因になります。また精子や卵子の生産を増やすなど性機能を強化します。さらにリンパ球やT細胞の機能を高めて感染症を防止します。ただし亜鉛は吸収されにくいので、吸収されやすくするために開発されたのが亜鉛酵母です。
クロム酵母
有機クロムが人間や動物にとって必須栄養素だとわかったのは1950年代。特に糖質の燃焼に欠かせないことが発表されたのはごく最近のことです。1957年アメリカのカリフォルニア大学などの研究者によって糖尿病の改善に、有機クロム化合物がめざましい効果をあげることがわかりました。とくに糖尿病患者の急増は世界的規模の問題となっていたので、この報告は救世主のように脚光を浴びました。
有機クロムには、糖許容性をコントロールする力があります。体のインスリン効果が増し、代謝を助け正しいインスリンの働きが行なわれるからです。酵母の有機クロムは糖尿病、高脂血症をはじめとする生活習慣病との闘いでこれからますます重要となる健康食品です。

糖尿病の疑いのある赤信号
●ノドが渇くようになった
●目がかすむ
●皮膚がかゆくなる
●手足の先がしびれる
●性的不能
●下痢や便秘がくり返しある
●疲れやすい
●体がだるい
●食べているのにやせてきた
●異常に汗をかく
●多尿・頻尿・夜尿

●糖尿病の真の怖さは合併症にあります
かつてはぜいたく病といわれた糖尿病ですが、現代日本では予備軍を含めると5人に1人が糖尿病という状況がすぐ目の前に迫っています。
放っておくと合併症がおきて失明や壊疽による足の切断など重篤な事体が生じ、最悪の場合は死に至ることです。こうした危機を招かないためには、高い血糖値を常にコントロールすることがなによりも大切です。

●三大合併症
@糖尿病性網膜症(失明)、
A糖尿病性腎症(人工透析)、
B糖尿病性神経障害(壊疽による手足の切断)は三大合併症といわれています。
また動脈硬化も非常に多く見られます。糖尿病による動脈硬化は全身の動脈に同時進行的に起こるのが特徴です。悪化する進行度もきわめて早く、治療も大変むずかしいものです。合併症のうち神経障害や動脈硬化は糖尿病の初期に起こりますが、腎臓や網膜症は発症後数年たってから現れてくるのです。普通糖尿病歴の長い人ほど合併症にかかりやすくなります。

くすりの和漢堂 〒862-0903 熊本市若葉2−7−8    п@096-369-0785 Fax 096-369-8910